ミスターかくし芸の挑戦

何年前から『新春かくし芸大会』を見なくなったのかわからないけど、
それはたぶん、番組内で努力=満点主義が跋扈し始めた時期にシンクロしている。
最近は無理に満点が出なくてもいいみたいだけど。あぁ、なつかしきマルシア退場。


で、今年もかくし芸は見ずに、裏の『芸能人格付けチェック』を見ていたのだけれど、
ザッピングしていたらマチャアキの芸の番だったので、気になって見た。
だって、ミスターかくし芸だもの。小林幸子の衣装と共に、年末年始の恒例行事。


そしたら、マチャアキはゴルフのホールインワンに挑戦していた。


そう、「挑戦」していた。
ミスターかくし芸・マチャアキのかくし芸は、
なんだかんだ言っても毎年その器用さを見せ付けるもので、
ジャグリングみたいなことをしたり、雑技団みたいなことをしたり、
というようなものだったはず。
『かくし芸』という番組自体を最近見てなかったから近年の動向はわからないけど、
マチャアキのかくし芸は、芸が完成するまでのマチャアキの苦節をVTRに織り込んで、
これから始まることがひとつの「挑戦」であることを示しつつも、
最終的にはその芸の難度の高さと完成度の高さでもって、
「さすがミスターかくし芸」と言わせるだけの「芸」だったはず。


かくし芸に注がれた努力の量を強調して、満点であることを強要する。
努力には誰もケチをつけることはできない。
そんな、努力=満点主義が番組に蔓延し始め、
新春かくし芸大会』でやってることの大部分は「芸」ではない、ということを、
見ている側がツッこむ段階から、見せる側が開き直る段階に入った時期にあっても、
いまだ『新春かくし芸大会』を「正月に『かくし芸』をする大会」と自称・他称させるアイデンティティの唯一の拠りどころは、
すべて最後に出てくるマチャアキの「芸」にあった。
マチャアキの「芸」が、唯一「かくし芸」を「かくし芸」たらしめている要素だった。
だからこそ、「ミスターかくし芸」。
かくし芸と共にあるマチャアキマチャアキと共にあるかくし芸。


なのだけれども、今年のそれは「芸」ではなくてただの「挑戦」だった。
マチャアキは普段からゴルフをしているはずで、
今回のホールインワンは趣味の延長線上。


テレビの正月の恒例行事が、ひとつ終わりを迎えた。