足元がぐらついた

昨日の『おネエ★MANS』に鳥居みゆきが出てたんだけど、番組側の鳥居の扱いがひどかった(とぼくは思う)。


IKKOがおしゃれメイクをほどこして鳥居みゆきをかわいくしよう、
とかなんとかいうコーナーに鳥居は出ていたのだけれども、
家族に芸風を批判されていることとか、
「女らしく3歩ひいて歩いてたらストーカーって言われたんですよー」っていういつものボケには、
「えーっ」という「かわいそう」を意味する効果音が入り、
「この女、素直じゃないわね」とかなんとかいうIKKOとかのコメントでもって、
鳥居みゆきは素直な自分を出せない屈折した性格の女だというフレーミングがされて、
「損な性格ね」とかなんとかいうことになって、
そしたら深夜0時をまわって鳥居の誕生日になったからといってバースデーケーキが出てきて、
山口達也が「生まれ変わろうよ」とかなんとか言う。
ろうそくフー。「おめでとー」。
で、おしゃれメイク終了で、
トータルコーディネートを済ませた鳥居のお披露目タイムになるわけだけれども、
鳥居はマネキン人形に扮してポーズをとってショーウィンドーに陳列。
そしたら、表情すらまったく動こうとしない鳥居に、
「素直になりなさいよ」「かわいいって言われたいんでしょ」「あきらめなさいよー」
的なオネエマンズ(っていうのか?)たちのコメントが挟まって、
なんだかんだしてたら、鳥居の前にたくさんのエキストラが「わーっ」とかけよってきて、
写メとりながら「かわいいー」とかなんとか言う。
で、鳥居が表情とポーズを崩して、あはは、一件落着、的なシメ。


この番組内でつむがれていた物語っていうのは、
「本当の自分が出せなくて人生で損ばかりしている鳥居みゆきを『かわいい』女の子に変身させて素直な自分にさせる」
っていう感じだろうか。
この物語の先には、素直になった鳥居の「モテモテな人生」がきて、完成。めでたしめでたし。


なんだそれ(とぼくは思う)。
もう、わけがわからない(とぼくは思う)。


虚構に虚構を重ねていく鳥居みゆきの芸風は全部「素直じゃない」に還元。
芸人のやってることはぜんぶ「おもしろい」に解釈されなきゃだめ、とは言わないけど、
「おもしろい」に変換されようとして繰り出されているメッセージを、
コンテクストごとひっくり返して読み換えちゃうっていうのは、ちょっと乱暴じゃないの?


でもな、こういうコンテクストをもってきて解釈しなきゃ「鳥居みゆき」が届かない視聴者層もいるんだろうし、
まあ、それもしょうがないのかもしれない*1
なんか、いろんなコンテクストがあるんだよな世の中には、そうなんだよな。
そう思ってた。
そう思って処理しようとしていた。ぼくは。


でも、さぞかし鳥居のファンは憤ってることだろうな、
と思って開いたファンサイトの掲示板をみて、泣いた。
もう、ファンの大半も受け入れてやんの。
「ステキだった」って。「カワイイ」って。
「素直な自分が出せてよかったね」って。「ホントの私デビュー、ステキ」って。


もう、わけがわからん。ほんとに。
ぼく、これまで日本に住んでたんだろうか。

*1:でも、それまでしてなんで鳥居を出そうとするのか、っていうね。「ほんとは美人な鳥居」をみたい層と、「おしゃれになってホントの私デビューしたい」という願望をみたしたい層(←これが本来の『おネエ★MANS』の視聴者層ってことでいいのか? よくわかんない。もしかしたら「ちょっと前まではお昼のワイドショーでメイク情報を手に入れてたおばちゃんたち」っていうのが本来の視聴者層なのかもしれない)とをいっぺんに取り込みたい、という番組側の戦略なんだろうけど。