山田隆夫がバンザイしなかった日にバンザイした人たち:先週みたテレビ(7月4日~10日)

笑点』(7月10日)

 

 

 参議院選挙の投票日だった先週日曜日。

 当選してバンザイできた人たちがいて、

 落選してバンザイできなかった人たちがいた。

 

 そんななか、『笑点』の座布団運びもまた、バンザイできなかった。

 以前の記事で触れたように、『笑点』の山田隆夫大喜利冒頭のあいさつで、

 ここ最近「バンザーイ!」と叫び続けてきた。

 おそらくは番組の50周年を祝って続けていたことなのだろうけれど、

 流れ的に「バンザーイ!」が不自然なあいさつのときも、

 無理やり「バンザーイ!」をねじ込んでいた。

 

 それが、先週10日の放送で止まった。

 

 冷たいかき氷を食べちゃいけない曜日は何曜日でしょうか?

 答えは、頭がキーン曜日。

 このダジャレの流れで、「バンザーイ!」を入れるつもりだったのだろう。痕跡はある。

 けれど、「かき氷を食べちゃいけない週、いや、曜日は…」と、山田はあいつを間違えた。

 それもこれも、「2度も結婚してる」と司会の春風亭昇太に紹介され、動揺したからだ。

 結果、林家たい平に「動揺してる」と指摘されて、「バンザーイ!」ならずでフィニッシュです。

 

  f:id:onodan:20160713003436j:plain*1

 

 参議院選挙の投票日だった先週日曜日。

 山田隆夫はバンザイできなかったけど、バンザイできた人もいた。

 たとえば、選挙に立候補し当選した一部のタレントがそうだった。

 

 タレントが選挙に立候補する。被選挙権があればそれは当然自由だろう。

 タレントが選挙で当選する。手続きに問題がなければそれは正当だろう。

 

 だけれど、たとえば選挙活動中に経済政策や憲法についての考えかたを記者に聞かれて、

 「それはきちんとしたところでお話させてください。いまは選挙中なので、ごめんなさい」*2

 というような回答をしているのをみたりすると、それはちょっと、と思う。

 

 で、こういうことがあったりもするので、タレント議員は槍玉に挙げられたりする。

 選挙が「人気投票」になってはいけないと、嘆かれたりもする。

 有権者がテレビばかりみているからだと、言われたりもする。

 

 けれど考えてほしい。

 例外はあるのだろうけれど、

 多くのタレント議員はそもそも、「人気」がなくなってきたから選挙に立候補する。

 タレントとしての「人気」を保ち続けていたならば、

 彼ら彼女らはおそらく選挙に立候補しなかっただろう。

 

 つまり、「人気投票」で当選したとされるタレントは、

 数多のタレントのなかでも「人気」を維持することができなかった人たち、

 「人気」の維持能力において疑問符が残る人たちなのではなかろうか。

 「人気」に票が集まる人たちだとされているけれど。

 

 なので、結論。

 有権者はもっとしっかりテレビをみましょう。

 

 とりあえずぼくは、人気はないけどバンザイし続けていた座布団運びを、

 今週もみることにします。

 

*1:この世には護衛のSPがつくのが優越感になる人間と、邪魔になる人間の2種類がいる。「ボクは後者なんですわ」。そう言って頭をかかえる東国原英夫『アウト×デラックス』2016年5月19日

*2:『選挙ステーション』2016年7月10日