先週みたテレビ(3月3日~9日)

笑っていいとも!』(3月7日)

 

 国語辞典に載せる言葉の意味(語釈)を考えるコーナー。ゲストに反町隆史能町みね子を迎えたこの日のお題は「テレビ」。

 

 上に引用した能町とタモリだけじゃなくて,草彅・関根・木下・ひとりといった金曜レギュラー陣が披露した語釈もおもしろかったのだけれど,必ずしもすべての人のがおもしろかったわけではなかったりしてなんだかポイズン。

 

徹子の部屋』(3月7日)

 

 この日の『徹子の部屋』のゲストは夏目三久。『怒り新党』でマツコからプレゼントをもらった際のお礼のVTRで徹子が「とっても喜んでいます」を連呼していた話とか,おもしろい話があれこれあったのだけれど,クライマックスは終盤。

 

 そもそも今回の出演は,夏目が声優で参加していた映画『ドラえもん』の宣伝。番組の終盤では,夏目が映画のアフレコをしている様子もVTRで流されていた。で,そのVTRをみた徹子,爆笑。アフレコしてる様子をみて,のけぞりながら,爆笑。

 確かにあのアフレコ風景には,なんていうか,国語の授業で教科書を感情込めて読んでる人に対してクスクス笑い声があがるような,そんな感じのおかしみがあったのだけれど,そんな映像をみて徹子は「クスクス」じゃなくてガッツリと笑う。なんて快活な。

 で,そんな徹子の爆笑を受けて「いい経験になりました」という夏目の,その「万能の民」的な立ち居振る舞いはきっと4月からの朝の帯番組でも多くの注目を集めることになることでしょう。

 

『第37回日本アカデミー賞授賞式』(3月7日)

 

 今年のアカデミー賞の授賞式は,西田敏行樹木希林が司会。去年の授賞式で最優秀主演女優賞をもらった樹木が「これいただくと来年この司会やんなきゃいけないっていうのが…」とスピーチしていたのだけれど,そんな樹木と西田の司会は「なんか起きるかも」感をビンビンに発していて目が離せなかったし,実際にいろいろ起きていた。

 

 で,オードリー・若林。話題賞を受賞した若林は,ステージに立った自らの心境を「かつて無い場違い感」と表現した。『徹子の部屋』が「『徹子の部屋』芸人」というかたちで「お笑い」に組み込まれたりもする昨今ではありますが,芸人を「場違い」へと追い込みつづける場として『日本アカデミー賞授賞式』はこれからもずっとあり続けそうだという発見,その発見に大きな喜びを感じさせていただいたところで,甚だ簡単ではございますが,嬉しいお言葉とさせていただきます。

 

SWITCHインタビュー 達人達』(3月8日)

 

 作曲家・久石譲とデザイナー・吉岡徳仁の対談。上に引用したのは,そのなかでも久石の映画音楽論。現実には音楽なんて流れるはずがないという意味で映画音楽は「ウソ」なのだけれど,そもそも映画それ自体が「ウソ」なのだから,結局のところ映画音楽は「最も映画的」なのだ,と。

 

 そんな久石譲氏には,ベートーベン方面とか細胞方面とかから会見にふさわしい音楽のオファーの話もあったらしいですよ。ウソですけど。