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先週みたテレビ(1月5日~11日)

5時に夢中!』(1月7日)

 

 先々週みたテレビの話になるけれど、

 日本の戦後70年を振り返るお正月の『NHKスペシャル』に出ていたタモリが、

 有働由美子アナに「テレビの世界あるいは笑いへの向き合い方」を聞かれて、

 次のように答えていた。

 

 いわく、自分は言葉やコミュニケーションを解体したい*1

 なぜなら、「いわゆる言葉っていうのは意味ですから。意味の連鎖が社会の秩序とか価値になってるわけですから。それを解体すれば何も意味がなくなってくるわけですね。で、意味の連鎖っつうのは非常に重いもんです、人間にとって」*2

 

 人間に重く覆いかぶさる意味の連鎖を解体する。

 同様の志向は、たとえば次々と連鎖する異物混入の報道を「C3の歯」という細部に解体する、

 冒頭にひいた美保純のコメントにも見ることができるのかもしれないけれど、

 それは別にそういう話ではないのかもしれない。

 

『水曜日のダウンタウン』(1月7日)

 

 でも、先週の『水曜日のダウンタウン』をみてみると、

 細部がみえるところまで近づくことがはばかられる案件というのもあって、

 全体が見渡せる程度の距離感の大切さというのも、

 あるいは確かに存在するかもしれないと思ったりするし、

 100年以上にわたって連綿と続く宝塚歌劇団の歴史の厚みと重みの凄みを改めて知ったりもする。

 

  f:id:onodan:20150117010036j:plain*3

 

ブラタモリ』(1月6日)

 

 で、お正月の『NHKスペシャル』もそうだったのだけれど、

 去年の春からの「勤務体制」の変化ゆえだろう、年末年始はNHKでその姿をよくみたタモリ

 先週6日は『ブラタモリ』で京都を訪れていた。

 

 そして、その京都散策のなかで、

 かつて使われていた線路跡をみたタモリが、次のようなことを言っていた。

 「そのへんの線路は、日本国中につながってんですよね」

 「これ行けばどこでも行けるっていうのは、子どものときの驚きだった」*4

 

 一方で、線路の一部から全国の線路網を想像するタモリは、細部から全体を構成しようとする。

 他方で、大きく組み上がる秩序=意味の連鎖を解体するタモリは、全体を細部に還元しようとする。

 

 全体と細部をめぐるタモリの往復運動。

 だから何なのだと言われてもよくわからないわけだけれど、

 ひとまず、新たな意味の連鎖をこれ以上は禁欲するという言い訳を申し添えて、敬具。