先週みたテレビ(6月2日~8日)

『バイキング』(6月2日)

 

 地引き網中継に出てきた坂上忍の母親、

 できあがった料理を頬張って「おいひー」。

 女子アナか。

 

 芸人同士のやりとりが一般人の会話で応用されたり、

 どれだけ地方にテレビカメラが行っても、

 両手をチョキチョキさせながら「今のカット」って言う年配の人がいたり、

 そんな具合にテレビには教育効果というか学習効果があるのだけれど、

 何かを食べたときに「おいひー」って言うのもまた、

 日々全国に向けてレクチャーされてる項目のひとつ。

 それは教科書に太字で書いてある。

 

『バイキング』(6月4日)

 

 美保純が水曜レギュラーを務める『5時に夢中!』は番組全体がどうかしているので、

 なんだか観ているこっちもマヒしていたのだけれど、

 いややっぱり美保純の発言はどうかしてる。

 そんなことを『バイキング』の美保純をみて再認識*1

 

 おなじ発言でも場所がちがえば意味が変わる。

 それは例えば、便所に便器があるのは当たり前だけれど、

 美術館に便器を置くとそれはアートになる、みたいな、

 そういう有名なやつ*2に似てるだろうか。

 いや、美保純は便器じゃないし、『バイキング』は美術館じゃないけれど。

 あくまでも比喩。たとえ。アナロジー。

 ただ、『5時に夢中』は……まぁそれは人それぞれの『5時夢』があると思います。

 

ナカイの窓』(6月4日)

 

 平成ノブシコブシ・吉村が自分で説明する「破天荒」。

 いわく、自分は「いまのテレビサイズの破天荒」*3

 

 自分が何者なのかを自分で説明し続ける。

 なんかずっと自己分析と面接を繰り返してる就活生みたいな*4

 

笑点』(6月8日)

 

 歌丸療養中のため、他のメンバーで司会をまわしていた『笑点』の大喜利コーナー。

 木久扇→好楽→小遊三→円楽ときて、昇太にまわる前に*5歌丸復帰。

 先週、司会の権力を使って自分の座布団を9枚まで増やしていた円楽*6は、

 何を言っても歌丸から座布団を奪われ、最後はゼロ枚になった。

 

 対照的に、円楽の司会で座布団ゼロ枚から始まったたい平は、座布団10枚を達成した。

 ご褒美は、歌丸が地元横浜にたい平を招いての「おもてなし」だとか。

 さて、その結末は。

 

*1:ちなみにこの前の週、同じく美保純が入院中の川栄に聞きたいことは、「スリッパ履いてる?」でした。『バイキング』2014年5月28日

*2:マルセル・デュシャン - Wikipedia

*3:「制作側がつくった台本をとんねるずは壊し、加藤さんは壊しとね。私は台本通りビシっとやる破天荒」とも。『ナカイの窓』2014年6月4日

*4:「破天荒」をめぐって何か「いまのテレビ」的なところがあるのだとしたら、それは「破天荒」が許されないこと、規制が厳しいことよりも、自分が「破天荒」であること、つまり「自分に何ができるのか」「自分が何者なのか」を、自分で過剰に説明するところ、説明が求められるところにあったりするんじゃなかろうか。

*5:歌丸師匠がいない間、順番に司会をやっていたんですが、あと歌丸師匠が1回休んでくれたら、ボクに司会が回ってきたんですね。残念です。それじゃダメじゃん春風亭昇太です」。『笑点』2014年6月8日

*6:『笑点』2014年6月1日