2015年前半の「テレビ」を並べる
2015年前半(1月~6月)にテレビでみかけた「テレビ」に関する言葉の羅列。要は、自分のツイートを「テレビ」で検索して出てきた言葉をピックアップして編集して並べるという作業の結果。下の2つは過去のやつ。
個人的に視聴した範囲に限られるのでもちろん偏りがあるわけだけれど、発言者も番組も異なる言葉のあいだになんとなくある、矛盾も含んだつながりがおもしろい気が。テレビの上での「テレビ」へのさまざまな入射角と屈折角。ということで、以下、お正月から順番に。
矢口真里「心が折れてしまいまして。(自分の)ニュースをいっぱいみた瞬間に、恥ずかしくって表に出れなくなったんですよ」
松本人志「折れた心でテレビ出るのがおもしろいんや」
安藤優子「テレビってやっぱり、キレイなものをみたいとか、カワイイものをみたいっていう要望の強いメディアだと思うんですよ。特に女性のアナウンサーとかもやっぱり、美しさとか可愛らしさとか求められる部分もある。それを超越したらどこまでいけるんだろうっていうのは、挑戦しがいがあるかなと」
(自分の過去の出演映像をみながら)
タモリ「わざとらしいなこいつはホントに。テレビに映ってるボク嫌いなんですよ。だから自分の番組一切みない。もっとも嫌いな時代なんですよ。わざとらしいねえ、ホントに」
有働由美子アナ「この時代(=高度成長期)っていうのはタモリさん、テレビの世界あるいは笑いと向き合ってらっしゃったんですか?」
タモリ「ボクは堺(雅人)くんとか他の方たちとはちがって、あるものを、言葉を全部信用してませんから。それを解体したいんですね。コミュニケーションも解体したいんですよ。いわゆる言葉っていうのは意味ですから。意味の連鎖が社会の秩序とか価値になってるわけですから。それを解体すれば何も意味がなくなってくるわけですね。で、意味の連鎖っつうのは非常に重いもんです、人間にとって」
有働アナ「なぜ解体したいんですか? みんな秩序があった方が動きやすいし生きやすい…」
タモリ「ボクらの上の世代の、その重苦しい文化の雰囲気でしょうね。重いものがいい、暗いものがいい、言葉には意味があるとか、いうのの反発でしたね。ですから赤塚不二夫もその反発じゃなかったかと思うんですけどね。ひたすら、ひたすら意味がないですよね」
浅越ゴエ「いいですか、テレビマンの好きな4文字は画変わりなんです」
テリー伊藤「家族で楽しめる(番組)っていうのは、感性を問わないんですよ。テレビってタダじゃないですか。タダでみせるものは、実はそこが大切なとこ」
福田雄一「会議とかしてて、『いま何がいいの? ワンコインランチとかがいいの?』みたいなところから入ってって、『じゃあこのワンコインランチがどうやったら企画になるかな』っていうところから入っていくんですけど、やっぱり、『このコントおもしれぇだろ!』って上からドーンっていって、視聴者の方に『おもしろい』って言ってもらえるテレビの姿を、やっぱり取り戻したいなって」
出川哲朗「この今のご時世、テレビの規制というのが非常に厳しくなってるわけです。ボクたちがやりたいバラエティというものが、この規制ということによって、やりたいことがどんどん限られてしまっているんですよ」
有吉弘行「そりゃネットでさ、いくらでもいやらしいものはみれるんだけどさ、テレビでみるエロってちがうのよ」
森脇健児「(30代は)することないからテレビみてたら、かつてのライバルとか後輩がバンバン出てくるから、テレビみんのもやめて、テレビみんのは相撲、競馬、野球しかみないことにするんですよ。ライバル出てこないから」
明石家さんま「いま59。振り返ったら怖い。もう二度と生まれ変わってもこの世界入らないと思うわ。ようここまでテレビに出続けられたなっていう」
黒柳徹子「私、NHKのテレビ女優第1号ってことになったんですけど、誰もテレビ持ってなくってラジオ全盛でしたから、ラジオで有名になったの。『ヤン坊ニン坊トン坊』って。本当はテレビデビューなのにラジオで有名になって、どうすんだろうこれからと思いましたけどね。うちにもテレビありませんでしたから」
田村淳「台本があることがいいか悪いかは置いといても、あまりにも台本がある世界に居すぎたんで。オレは極力台本なんて読まないし、読まない方がテレビ番組っていう作品にはいいことが多いと思ってる。何にもないところから生まれてる会話の方が、放送する意味あいが高いと思うんですよ」
倉本聰「テレビってのは映画とちがって茶の間に入っていくんだと。で、茶の間にはどんな病人が寝てるか、どんな赤ちゃんが寝てるかわからないんだから、ガーッて入っていっちゃダメだって。のれんをそっと開けて、『おじゃまします』って入ってけって。それがテレビというもんだってボクらは教わったんですよ、テレビの初期に。今は全然ちがうでしょ。そこが大間違いしちゃってるとこだと思うな」
マツコ・デラックス「(自分が)こんな仕上がりになるとはさ、10代の頃って想像できないじゃない。だから、こうなるってわかってたら楽だったんだけど、こうなることが想像もできないけど、丸の内歩いてるサラリーマンになる自分の仕上がりも想像できないわけよ。だから、どう生きたらいいのかわかんない時に、テレビ画面からあなた(=宮沢りえ)とかさ、キラキラしてる人がポーンと出てくるわけじゃない。10代でね。自分がなんだか男なんだかも女なんだかもさ、なんなんだかもよくわからないなかで、ああいう圧倒的なものをバーッとみせられちゃうとさ、なんか…アタシってホント駄目なんだなと思ってた」
谷口巧(長谷川博己)「レベルの低いテレビドラマやガキ相手の映画ばかりみて育ったんだろ。現代の幼稚な文化に毒されるとこうなるという典型例だ」
ふかわりょう「なぜ弁護士になろうと思ったんですか?」
湯浅卓「才能があるから」
ふかわ「なぜテレビの世界に来たんですか?」
湯浅「たまたまです」
(『THE MANZAI』で優勝した博多華丸・大吉を前に)
ハナワーン(塙宣之)「ホントにおもしろい芸人は(劇場じゃなくて)テレビに出てますって」
田村淳「日本国内におけるテレビの枠を、増え続ける芸能人で取り合うって、なんて不毛なんだと思って」
東野幸治「テレビのお笑いバラエティの歴史で、急にSMAPっていうグループがポンッて入ってきて」
中居正広「ホントに先輩たちみて、やっぱりだいたいアイドルって6年くらいの周期だったりするんですよ。いずれボクなんかも、デビューして6年ぐらいしたら、やめるのかなぁとか」
東野「アイドルというのはやめて、役者であったり」
中居「役者さんになるのかなぁとか、ふわっとあるんですけど、まだ10代20代だったんで、将来も、やりたいこともまだ模索してるというか。それだったら自分のなかで、とりあえずSMAPの5人なら5人、6人なら6人で一番喋れるようになりたいなとか」
東野「でもね、中居さんそのようにおっしゃいますけど、当時の他のメンバーの方が、バラエティとかお笑いをすることの、アレルギーみたいなのなかったんですか?」
中居「いや、たぶん、おもしろくないなと思ってたメンバーもいたと思いますよ。でもやっぱりお仕事がなかったですからね。出る番組がないんですよね。ドラマもそんな来ないですし。バラエティだけうちの会社って育て方がわからないとか。だから局の人に育ててもらいましたよね。フジテレビならフジテレビのディレクターの方とか作家の方とか、テレ朝のときは誰々さんとかって。それはすごく稽古とかも、リハーサルとかも、入念にいろいろと教えてもらいました」
田嶋陽子「私ほら、テレビ出たら美人とかアイドルとかそんなんじゃなくて、私が出るとしたら自分の言いたいことがあったわけじゃないですか、女性学関係のことで。それが言えなかったら出てる意味ないから」
松嶋尚美「最近テレビ信じられへんとこもあってさ」
笑福亭鶴瓶「テレビこんだけ出てんのに、テレビ信じられへんってオマエが言うたら、みんな信じられへん」
三遊亭円楽「昭和28年の今日、テレビの放送が開始されました。テレビ放送記念日でございます。何年の歴史ですか? 昭和28年、そうすっと62年ですか。その中でもって『笑点』は今年50年目に突入いたします。その歴史の中に歌丸師匠がいないってのは寂しいですから、もうホントに(先週の)昇太の司会もダメですし、たぶん今日のたい平もグズグズになると思います。早く宿敵が帰ってくるのを待ってます。じじい、早く帰ってこいよ。円楽です」
政井マヤ「(子どもには)あんまりテレビをみせない。(日本)エレキテル(連合)さんとかすごい流行ってるでしょ。学校とかで覚えてくるんだけど、本人たちはみたことがない。いろんなものが不意に入ってきたりすると嫌だから、まぁ、アンタッチャブルで」
ヒロミ「(テレビに)出てないときはよくテレビみて、普通にテレビみながら文句言ったり、そんなことばっかやってたんですよ。そしたらママ(=松本伊代)から『そうやってテレビの前で文句言ってんだったら出て文句言いなさい』って言われて、まぁそれもそうだなとか」
田村淳「浜田さんはリアクションそんなに…」
浜田雅功「せぇへんやろ?」
田村「はい。そっか、オレがちょっと(リアクションが)おっきいのか。でもこれ、クセみたいなもんですからね。テレビ病?」
(アイドルになりたい10歳の女の子に)
笑福亭鶴瓶「がんばってアイドルになってください。待ってます。テレビで会いましょう」
明石家さんま「最終的にテレビが落ちてきて、ガバっと被って死にたいなと思っててんけど、でも今やこんな(薄い)テレビばっかりやんか。入らへんと思うねん。ひとつの夢が無くなったよ」
大久保佳代子「基本バラエティって男芸人で成立するものと私は思ってるんですよ。女芸人の役割ってなんだと思いますか?」
石橋貴明「そんなに男芸人、女芸人っていう括りでものを考えちゃうと、もう今のテレビの(状況の)方が危なくて、家にテレビがないやつだとか、テレビ全くみないやつだとか、っていう方が増えてきちゃってるなかで、そこのことを考えるよりかは、いまのテレビをおもしろくするということを考えないと。たとえば、自分たちはもう売れたからあれだけど、次の世代とかその次の世代とか、テレビをみてる若いやつが、『オレいつかテレビ局行ってバラエティやりたい』とか、『ディレクターになってみたい』とか、『カメラマンになってみたい』とか『照明さんになってみたい』とか、テレビの世界に携わってみたいとかいう風な目標っていうか、その世界がどんどん今ちっちゃくなっちゃってるから。女芸人なんか別にいらないでしょ、とかいうことじゃなく、そんなことよりも、テレビをおもしろいフィールドにもっとまたしていかないと、オレは次がもうなくなっちゃうよ、って。バラエティもこの先どうなってくかホントわからないなかで、女芸人だ男芸人だ、東京だ関西だ、言ってる場合じゃなくて、ホントにおもしろいことをつくっていかないと、次のフィールドがなくなっちゃうっていうことの方がオレは比重が…。もっとおもしろくすることの方が大切だとオレは思う。…なんてマジメな話してるんだオレ」
杉村太蔵「テレビは私にとっては生活の糧にはならないわけですよ。申し訳ないですけど、小遣い稼ぎ的なね。テレビのお仕事は来月、再来月、全くなくなる可能性があるわけですよ。それを生活の基盤にしてしまっちゃうとね、もう人生成り立たないでしょう。だからね、テレビのギャラは全額株に投資してんですよ」
西加奈子「ホント数少ないテレビとか出させていただくとさ、特に芸人さんとかがいっぱいおるテレビとかな、出させていただいたことあんねん。ほんならさ、寝られへんねん。寝たけど結局、ギンギンになんねやん。あれで切り替えれるん?」
深澤真紀「(女性は)不幸になるように自分に呪いをかける人が多くて。特にテレビに出られる方は、お仕事の自虐ネタがどんどんプライベートに侵食してこられるんですよね。男の方は違うんですよ。テレビ用の自虐とリアルをすごく切り分けてらっしゃる。芸人さんとかは」
西加奈子「テンポがいまどんどん早くなってる気がするんですね。たとえばテレビをみてても、私テレビ大好きなんですけど、なんか感動のシーンまで3秒、2秒、1秒、みたいのとか。すごくエクスキューズが多いですよね。それに比べたら小説はエクスキューズが少ないんですよ」
東野幸治「松本さんは何ですか? テレビ番組とるときとかのポイントは視聴率なのか、まちの声なのか、DVDの売り上げなのか…」
松本人志「はっきり言えることは視聴率ではないですよね。(自分は)専門店みたいになっちゃってるから、お笑いの。専門の特別好きな人しかみないんでしょダウンタウンの番組、って思われてしまってるから。これたぶんいまさら変えれないよね。これしょうがないよなって思うから、専門店を貫くしかないよね。専門店が変にコンビニ意識しだしたらようわからんことになってくるから。なんでマニアックなん置いてんねんこのコンビニ、みたいなね。だから徹底せなあかんなって思いますね」
松本人志「テレビは二極化してるんですよ。1個は専門店。ダウンタウンはもう専門店なんです。お笑いの専門店になっちゃったんですよ。笑いを笑いを笑いを、っておもしろいことを追求してきたから、ダウンタウンは専門店になっちゃった。おばちゃんとか普通の人は、『もうダウンタウンの番組って、なんか専門店でしょ』っていうことなんです」
浜田雅功「だからもうみないんです」
松本「ね、みないんです。でも、今のテレビの人たちが求めてんのはコンビニなんですよ。あれもあるしこれもあるし、なんか目的ないけど行ったら、でもなんか置いてるね。っていうコンビニなんです。この2つになってる。でも、確実に言えることは、専門店がなくなっちゃったらコンビニもなくなんのよ、近い将来。だからコンビニと専門店のバランスを保たないとテレビはいけないのよ。で、ダウンタウンはもう今さらコンビニにはなれないから、専門店を全うするしかない。でも、それこそマツコ・デラックスであったり、坂上さんであったりは、コンビニを全うしていったらいいのよ」
田原総一朗「最近のテレビがつまんないのはね、コンプライアンスって言葉がよくないね。コンプライアンスっていうのは遵法精神、つまり法律を破らないっていうけど、ちがう。クレームがくる番組はやめようじゃないかってなってる」
吉田敬「日本はどうしたらもっと良くなるかなと思って」
田原総一朗「今でも良いと思うけど。とってもいい国だと思う。こんなにね、テレビで言いたいこと言えるって国はそんなにないですよ」
又吉直樹「ボクらの同世代の芸人いっぱいいますよ。ってことは、ボクが65歳まで(芸人を)やるということは、みんなもやってたらテレビで60代の人たちがみんなでワチャワチャしてる、そういう時代がくるかもしれないってことですよね」
マツコ・デラックス「最初はもう私、美容学校出て、美容師のインターンをやったんだけど、なんか違うかもって思ってる時に、いろいろその、当時だから90年代の頭の方だったから、いわゆるゲイのアクティビストみたいな人がいっぱい出始めて、いろいろゲイのこととかをテレビで語ったりとかしてたわけよ。そういうのをみてるうちに、ちゃんと自分の、そのなんて言うんだろう、出生じゃないけどさ、自分のことちゃんと考えたことなかったなと思って、もう1回ちゃんと見なおさなきゃと思って。で、なんかいろいろモノを書いたりとかする方に行ったんだよね。だからそれで、そういう風になって、じゃあまず最初に出版社に入ろうと思って入って。で、いろんなそこで関係ができてくじゃない。そういう仕事やってると。そこでモノを書いてみたら?みたいになって書いたら、今度はテレビ出たら?ってなって。…なんだろうこの人生」
金慶珠「すべてに知性は宿るんですよ。細部に神が宿るように。それをテレビで、性もそうだし、食べ物もそうだし、人生そのものをちょっと安っぽく語りすぎだと思いません?」
清水ミチコ「個性が強い女性のことをすごく好きなので、ちっちゃい頃からテレビみてていいなと思うと、似てる似てない以前にその声になりたいんですよね」
古舘伊知郎「古賀さんがこれですべてテレビ側から降ろされるってことは、ちょっとそれはちがうと思いますよ」
古賀茂明「いや、でも古舘さん言われましたよね。『こういう風になるってことについて自分は何もできなかった。本当に申し訳ない』と」
古舘「もちろんこの前お話したのは、楽屋で古賀さんにいろいろ教えていただいてるなかで、古賀さんの思うような意向に沿って流れができてないんであれば大変申し訳ないって私は思ってる…」
古賀「私は全部録音させて頂きましたので、もしそういう風に言われるんだったら全部出させていただきますけども」
古舘「こちらもそれは出させていただくってことになっちゃいます、古賀さん」
古賀「いいですよ」
古舘「それはちょっと置いて、私はちがうって思ってますけども、イエメンのお話聞かせていただけますか」
(注:古賀茂明氏ではない)*4
有働由美子アナ「お好きですか、テレビに出る仕事って?」
所ジョージ「好きなんですよね、きっとね」
有働アナ「何が?」
所「みなさんがみてくれるからじゃないですか」
(投函されなかった自分宛ての母の手紙の束をみて)
萩本欽一「このテレビ出てよかった。あの手紙に会えたっていうだけで。ずいぶん笑いを嫌ってた母親で、もう諦めてた母親が、こんな素敵な母親で出てきて。テレビっていいね」
ビートたけし「オレは萩本さんは認めてんだよ。(コント)55号ですごいんだから。坂上さんをいじめて、坂上さんのリアクションがすごくておもしろくて、これほどおもしろい人はいないと思って認めてる。だけどいつの間にか『いい人』になり始めたんだよ。お笑いってのは毒なんだから。チャップリンが好きだっていうけど、チャップリンの『キッド』なんてのはひどい映画だよ。だって石投げてガラス割っといて子どもがガラス入れにいくんだよ。だから萩本さんはいい時代もあるけど、いつの間にかテレビのお笑いで、すごいファミリーなアットホームな雰囲気で笑いをとりだしたことに、イラついたんだよ。ちがう絶対っていうか、萩本さんのやり方はおかしい、つって。いい人になりすぎてる」
野々村准教授(タモリ)「テレビ番組ではメイキングをみせますか? これだけセットやってますよ、こんな風に立て込んでますよってやってますか? やってない、あたりまえのことですよね。結果だけをおみせする。料理も結果だけをお客さまに提供すれば、それでいいわけですから」
ビートたけし「オレはもう、(テレビで発言するときは)元経産省の古賀みたいに本質を突かないよ。ちょっとズレなきゃ。本質を突いたらだって、テレビは郵政省管轄かどうか知らないけど、結局プレッシャーかかるに決まってんだから。だからなるたけ、本質を突いてるようで、チップだよ。ファール。ジャストミートしたら球飛んでって、どこ当たるかわかんないんだから。一応チップするのよ。空振りではない。文句言われたら、ファールじゃないですかって言えばいいんだから」
中山秀征「テレビの(仕事の)方が先行してたんで、ネタをもうあんまりつくんなくなってた。そこに(お笑い)第3世代がすごい勢いでガーッてきたときに、たとえばランキング番組なんか最初に一緒に出るわけ。1週目2週目3週目までは戦えんだけど、4週目からオレらは(ネタが)ないわけ。そうすっともうどんどん順位が下がってくわけ。どうしようかっていうことになったわけ。ネタをつくってもう1回やろうか。オレはもう1回勝負しようと思ったの、コンビで。もう1回コンビでネタつくってもう1回戦ってみようかって言ったら、当時のマネージャーに『負けを認めろ』って言われたの。『コンビとしての負けを認めろ。その代わりお前は1人でこれから戦っていけるから。好きな音楽だったり芝居だったりも含めてバラエティとにかく頑張れ』と。って言われて、(コンビが)別になってくわけだよね」
太田光「テレビはいくら先輩だろうが後輩だろうが、一個の番組ってなったときに、生放送ってなったら、それはもうやるかやられるかだから」
武井壮「林先生とふなっしーと武井壮は同期だって言ったんですよ。タレントでもなんでもないのに、なんかテレビ業界に浸透してしまった、変わったおじさん3人」
林修「時代がひとつ違ったら、おそらくニーズはボクなんか無かったと思いますよ」
タカ「芸人になる夢を描いたときに、テレビに出たらもうゴールだと思ったら、テレビに出たら出たで、それに慣れてくるんですよ。そしたら今度その地位を守りたいって思うようになるんです。そしたらもう怖くて怖くて。もっともっとテレビに映っていたいとか。苦しみの連鎖ですよね。こんなんだったら最初から知らなきゃよかった。…って思ってますよ」
スザンヌ「テレビの配線が苦手で。男の人のほうが得意な方が多いじゃないですか。そういうときって、どうしてますか?」
有吉弘行「最近マツコさん、テレビとかでみてても犬と絡んでること多いね。危ないね。あれ俺、タイムリミットだと思ってるからね」
マツコ・デラックス「すごい危ない。ほんっとにね、島崎和歌子にね、『死にたいのか』って言われたもん。『オマエ犬飼い始めたら死ぬぞ』って言われて。私もだから今グッとこらえてんの」
有吉「いやでもあれ時間の問題だと思うな。犬みてるときのマツコさんがもうヤバいもん。母性丸出しだもん」
大泉洋「ボクは生まれてからずーっと人を笑わすことばっかり考えてたんですよ、いま思えば。子どものときからとにかく人ばっかり笑わせたかったんですから。ボクはお笑い芸人に多分なりたかったんだと思います、ホントのこと言えば。でも夢を全くもたない子だから、なれるわけがないと思ってるんですよね。テレビに出るなんてなれるわけがないと思ってたから、それを夢にしなかったし、多分お笑いが好きすぎて、それを仕事にするっつうことがボクは多分怖くてできなかったんだと思うんですよね」
田原総一朗「要するにテレビはおもしろいかどうかが勝負だ」
伊集院光「それすごいわかるけど、テレビでもそうだし、いまテレビみてる子どもたちで言えば学級会とかで、何か思い切ったこと言ったら怒られるんじゃないかって、ボクらも何か言ったら視聴者に怒られたりとかするんじゃないかって。そういうのは田原さん、怖くないんですか?」
田原「怒られるのはおもしろいじゃない。クレームが来るってことはいいことなんだ。みていてくれるわけだから。なんにも反応がないのが一番つまんない。クレームがくれば、そのクレームした人に出てもらえばいい。クレーム出した人に来てもらう。どこがいけないんだって聞けばいい」
山里亮太「そこも番組にしちゃうんですか」
田原「番組にしちゃえばいい。なんだって番組になる」
島崎遥香「テレビって楽しんでみるものじゃないですか。プライベートというか。テレビ大好きなんですよ。でも(テレビにAKBの)メンバー出てると、一気に仕事感じゃないけど」
日野倫太郎(堺雅人)「母が死んでから何も感じなくなってしまったんです。涙も出ないし、自分が悲しいのかどうかもわからなくて。自分はもう一生、泣いたり笑ったりすることはないだろうって、そう思ってました。でも半年ほど経ったある日、テレビから聞こえてきた話があんまりおもしろおかしくて。気がついたら笑ってたんです。そのとき、胸の奥の、ずっと奥の方から言葉にならない気持ちがドッとあふれ出してきて、笑うってすごいことだと思いました。それ以来ボクは、そのコメディアンを心の支えにしています」
西川史子「(学校の)音楽とか体育とかそういうのは気を抜いて行けって(母に)言われたんですね。算数の時間に力を溜めておいて、音楽は口パクでいい、走るのも全速力で走るなって。テレビに出だしたときに、こんなにできないことがお金に繋がるんだってことを初めて知った」
吉田敬「テレビが4Kになったらもう終わりやオレ」
太田光「(マンガの世界では)売れてないやつはゴミだっていうのは、まさにテレビの世界もそうで、どんなにいいものつくったって、数字が落ちりゃ簡単に終わらすでしょ。そういう潔さの世界にいることは好き」
新垣隆「私の場合、ゴーストライターとしてつくった作品が世に出たとき、素直に喜べませんでした。そうです、きちんと断るべきだったんです。しかし、私の鼻クワガタでみなさんが笑っている姿をみて、私は心から喜ぶことができました。そこでテレビをみている業界関係者のみなさんに、この場をかりて宣言したいと思います。新垣隆44歳、NGはありません。なんでもやります」
石原良純「(父親は)反面教師、完全にそうですよね。子どものころに家にいないけどテレビでみるじゃないですか。絶対にもめてますもんね。考えたらもめたとこしかテレビで使わないじゃないですか」
ふかわりょう「若者を再び引きつけるにはテレビはなにをしたらいいでしょうね」
美保純「のど自慢大会が少なすぎる」
ふかわ「自分の好みじゃないですか?」
博多華丸「松本さんがツイッターでつぶやかれてまして。『万人に好かれたいヤツはテレビなんか出るな』って書いてあったんですよ。あ痛~っと思ってですね。ボクどっちかというと万人に嫌われたくない」
黒沢かずこ「なんで空気の流れ良くしないわけ、フジテレビって。おんなじ人ばっかり出て空気の流れ良くしなくてさ、その人とディレクターさんの関係がずーっと続いてってさ、若い人たちなにも入っていけないじゃない。で、若い人たちがやろうとしたらさ、ネタ番組でさ、すぐ終わらせちゃう、ネタ番組なんてさ。自分がかかわってない番組なんてさ、よそもんに見てるでしょ。全体的に考えてないんだテレビのことをさ。すぐそうやって制作のお金でなんかしようと思ってるでしょ。制作のお金でさ、飲みに行ければいいみたいなさ。ちがうんだよ。そのお金をどっかに使おうよ。自分たちの給料カットしてでもいいから、こんなタレントを使いたい、もっとこんな予算を使いたいって言えばいいじゃん。なんで一生懸命みんな◯◯◯もらってんのフジテレビの人ってさ。なんで自分たちでカットしないでさ、このお金でもっとおもしろい番組つくろうよとかさ、もっと上に訴えかけようとかならないの?」
又吉直樹「ボク忙しいのあんま嫌なんですよね。テレビ出てないときから、まぁテレビ出て活躍したいとは思ってたんですけど、忙しくなるんやったら嫌やな、寝たいなって思ってました」
有働由美子アナ「最近氾濫しているテレビのなかの日本語とかについては、どう思ってらっしゃいますか」
谷川俊太郎「どんな日本語でもOKです。活き活きしてれば。悪口だろうがなんだろうが、活き活きしてるってのが一番大切だと思いますね」
市原悦子「(『まんが日本昔ばなし』は)『みんなが居眠り出るようにやらない?』って私が言ったの。あまりにも忙しくテンポがよく賑やかだから…」
阿川佐和子「確かにあのころからテレビって、ホントにテンポが速くなってって。あの時代の風潮に逆らった…」
市原「んー、かもね」
misono「しゃべるたびにうるさいとかうざいとか言われるから、最近はひっそりと暮らすということを目標にしています。イラッとさせないように。テレビでもできるだけおとなしくして」
(なぜアナウンサーは事件現場を歩きながらレポートするのか)
野々村修教授(タモリ)「テレビの創世記は、テレビというのは動くんだという意識が強いんです。テレビって動くんだ、ということでみなさん驚いたわけですね。テレビの創世記の、できたときの興奮を、未だに持ち続ける報道関係者がいるということです。テレビだから動きなさい、動くことがテレビの特質ですよという風に言うんですねぇ」
堀江貴文「自由競争社会の全く規制がないところで戦ってる会社だと、やっぱりダメなトップがずっと居続けると生き残れないんですけど、テレビ局ってやっぱり局数増えていかないから(居続けられる)。でもテレビ局のトップやってたら、やめたくなくなる気持ちもわからんでもないですよ」
マツコ・デラックス「私ね、好きなんですよテレビ通販が。テレビ通販好きはね、ウソくささが好きなのよ。ウソくささというか、もうウソでもいいと思って買うのよ」
*1:『NHKスペシャル 戦後70年ニッポンの肖像』2015年1月1日